2008/08/02 17:53:59
「しゃばけ」シリーズ新刊『いっちばん』の続きです。
ネタバレになるので・・・。
ネタバレになるので・・・。
「天狗の使い魔」では一太郎はわけあって天狗に攫われます。
気がついたら空を飛んでいたのですが、そんなときでも決して慌てず落ち着いているというか、なんかズレてる感じがする一太郎。
さすが妖の孫。
でもだからといって何か不思議な力とか特別な能力があるわけではなく、ただ妖の姿が見え、その言葉がわかるだけ。
一太郎がピンチを乗り越えることができるのは、いつも自分のできること、できないことがちゃんとわかっていて、冷静に考え答を導き出すから。
でもそれだけではありません。
いつも誰かを助けたいとか、みんなに迷惑をかけたくないとかいった誰かのことを思う気持ちがあるから、一太郎は強くなれるのだと思います。
常に強くなりたい、一人前になりたいと思っている一太郎ですが、自分ひとりでなんとかしようと必死にがんばっていた一太郎が最後に見せた本音。
一太郎を探しに来た兄や達と会うことができ、いつものように心配された瞬間それが総身に染みてきて涙が滲んできます。
自分を支えてくれる人たちの存在をあらためて心強く思うのでした。
このときの一太郎、ちょっとかわいいです。
2人の兄やの姿を見て、心底ほっとして、お菓子を貰った小さな子供のように嬉しかったらしいです。
そして兄や達の着物の端を、きゅっと強く摑んだ・・・だなんて。
前作『うそうそ』の中で兄の前で意見を通そうとしたとき、誰に似てこんなに頑固なのかと言われて
「兄さんに似た」
と言い張ったときと同じくらい好きなシーンです。
がんばってる一太郎も好きだけど、かわいい一太郎も好きです。
ドラマ版の一太郎にすぐ変換できちゃいます。
もうひとつのお話「餡子は甘いか」
これは一太郎の幼なじみで親友の栄吉のお話ですが、栄吉の苦労がまるで自分のことのように感じられてなんとも言えない気持ちになりました。
栄吉はお菓子屋の跡取り息子なのですが、信じられないくらいお菓子作りが下手です。
特に餡子がダメ。
それでも日々努力を続けていて、他の店に修行にも出ました。
そこでもまったく進歩なし。
後から入ってきた弟弟子にも何かと先を越され、ついにはお菓子作りから外されてしまいます。
そしてとうとう決意し、一太郎に打ち明け、涙を見せた栄吉。
その姿が歌をやめようと思ったときの私自身の姿と重なりました。
大好きだったけど、もう続ける気力が出ない・・・
そのときはそれでいいと思ったんです。
でも、またお菓子を作っている栄吉。
歌を歌っている私。
好きだけど下手なんです。
どんなに好きでも、どんなにがんばってもぜんぜん上達しません。
でもやめられないんですよね・・・。
栄吉の修行先の主人の言葉が嬉しかったです。
お菓子を買いに来るお客さんはおいしいと思ったお菓子を贔屓にしてくれる
その菓子を作った職人が3ヶ月でそれができたとか3年かかったとかそんなことは関係ない
「何事に付け、やり続ける事が出来ると言うのも、確かに才の一つに違いないんだ。お前さんには、その才がある」
そう言われた栄吉がどんなに嬉しかったか・・・。
よし、私もがんばろう。
今回の『いっちばん』はドラマ化される『うそうそ』のような長編ではないので大きな事件とか冒険みたいなことはありませんが、日々の暮らしの中にあるささやかな幸せや大切なことに気づかせてくれるあたたかいお話ばかりです。
気がついたら空を飛んでいたのですが、そんなときでも決して慌てず落ち着いているというか、なんかズレてる感じがする一太郎。
さすが妖の孫。
でもだからといって何か不思議な力とか特別な能力があるわけではなく、ただ妖の姿が見え、その言葉がわかるだけ。
一太郎がピンチを乗り越えることができるのは、いつも自分のできること、できないことがちゃんとわかっていて、冷静に考え答を導き出すから。
でもそれだけではありません。
いつも誰かを助けたいとか、みんなに迷惑をかけたくないとかいった誰かのことを思う気持ちがあるから、一太郎は強くなれるのだと思います。
常に強くなりたい、一人前になりたいと思っている一太郎ですが、自分ひとりでなんとかしようと必死にがんばっていた一太郎が最後に見せた本音。
一太郎を探しに来た兄や達と会うことができ、いつものように心配された瞬間それが総身に染みてきて涙が滲んできます。
自分を支えてくれる人たちの存在をあらためて心強く思うのでした。
このときの一太郎、ちょっとかわいいです。
2人の兄やの姿を見て、心底ほっとして、お菓子を貰った小さな子供のように嬉しかったらしいです。
そして兄や達の着物の端を、きゅっと強く摑んだ・・・だなんて。
前作『うそうそ』の中で兄の前で意見を通そうとしたとき、誰に似てこんなに頑固なのかと言われて
「兄さんに似た」
と言い張ったときと同じくらい好きなシーンです。
がんばってる一太郎も好きだけど、かわいい一太郎も好きです。
ドラマ版の一太郎にすぐ変換できちゃいます。
もうひとつのお話「餡子は甘いか」
これは一太郎の幼なじみで親友の栄吉のお話ですが、栄吉の苦労がまるで自分のことのように感じられてなんとも言えない気持ちになりました。
栄吉はお菓子屋の跡取り息子なのですが、信じられないくらいお菓子作りが下手です。
特に餡子がダメ。
それでも日々努力を続けていて、他の店に修行にも出ました。
そこでもまったく進歩なし。
後から入ってきた弟弟子にも何かと先を越され、ついにはお菓子作りから外されてしまいます。
そしてとうとう決意し、一太郎に打ち明け、涙を見せた栄吉。
その姿が歌をやめようと思ったときの私自身の姿と重なりました。
大好きだったけど、もう続ける気力が出ない・・・
そのときはそれでいいと思ったんです。
でも、またお菓子を作っている栄吉。
歌を歌っている私。
好きだけど下手なんです。
どんなに好きでも、どんなにがんばってもぜんぜん上達しません。
でもやめられないんですよね・・・。
栄吉の修行先の主人の言葉が嬉しかったです。
お菓子を買いに来るお客さんはおいしいと思ったお菓子を贔屓にしてくれる
その菓子を作った職人が3ヶ月でそれができたとか3年かかったとかそんなことは関係ない
「何事に付け、やり続ける事が出来ると言うのも、確かに才の一つに違いないんだ。お前さんには、その才がある」
そう言われた栄吉がどんなに嬉しかったか・・・。
よし、私もがんばろう。
今回の『いっちばん』はドラマ化される『うそうそ』のような長編ではないので大きな事件とか冒険みたいなことはありませんが、日々の暮らしの中にあるささやかな幸せや大切なことに気づかせてくれるあたたかいお話ばかりです。
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