本音を言うと私の中ではまだモヤモヤしています。

どうして気持ちよく送り出してあげられるようなやり方ができなかったのか

とか

最後に何かひとつのものを作りあげて終わりにしてほしかった

とか

事後報告ではないそれぞれの想いを直接聞きたかった

とか

涙も少しはあるかもしれないけど

「これで終わりだね」
「今までありがとう」
「これからもお互いに頑張ろう」

と笑顔でそれぞれのスタートラインに立つ6人の姿を見たかったという思いがずっとありました。




でも私自身も歌うのをやめようと決めたとき、その意思がはっきりしてから最後の活動までの間、私の中ではわかってたことなのにメンバーには言えませんでした。

言ったらまた気持ちが揺らぎそうだったから。
「そんなに難しく考えなくても今まで通り楽しく歌ってればいいんじゃない？」という思いもありました。
でも、それが甘い考えだということも感じていました。

誰かに引き留められてまた甘えてしまうのも嫌でした。

そして終わりまでの日々を意識しながらその場にいるのも嫌でした。

最期の日にみんなにさよならとかありがとうとか言ったり言われたりするのも嫌でした。

できるだけサラッと、気がついたらいなかったみたいにさりげなく消えたいと思っていました。


そんなことを考えていたら、いなくなった人だってそれまでの間何を考えていたかなんて本当のことはわかんないじゃないって思いました。

私のやってることは自分が理解できないと思っていた人がやったこととそんなに変わらないんじゃないか

そう思ったら少しだけあの人のことがわかった気がしました。

でもまだすべてスッキリしたわけじゃないですけど。

いつかテレビで隣に並んでお互いに笑顔で会話しているのを見たらそのときやっとこモヤモヤが晴れるんだと思います。
その日がいつか来ますように。