突然ですが
ノーマライゼーション【normalization】
という言葉があります。
デジタル大辞泉によると
《正常化の意》高齢者や障害者などを施設に隔離せず、健常者と一緒に助け合いながら暮らしていくのが正常な社会のあり方であるとする考え方。また、それに基づく社会福祉政策。ノーマリゼーション。
出典:デジタル大辞泉
ということだそうです。
この言葉を学生の時福祉関係の授業の中で初めて聞きました。
そのときの先生にはノーマライゼーションとは
男も女も大人も子どももお年寄りも若者も障害のある人もない人も当たり前に同じ社会で生きること
つまりひとつの町、ひとつの場所にいろんな人が当たり前に生活していること
と教わりました。
また私たちは30人ほどのクラスだったのですが
「この中の3分の1は何らかの障害を持つ子の親になるだろう」
とも言われました。
それくらい障害を持つ人と共に生きていくのは当たり前のことなんだとそのとき思いました。
実際に私には授かった命をこの世に送り出してあげられなかったという経験が2回あり、もしなんとか無事に生まれていたとしても健康で生きていくことはできなかったんじゃないかと思っています。
それでも4人の子どもを授かることができましたが、そのうちのひとりはやっぱり普通に生きていくのは難しいのかなと思える子です。
幸い体は健康なのでそれはありがたいことだと思っています。
「誰もが当たり前に持っている力を持たない代わりに他の人にはない特別な力をもって生まれる者がいる」
以前読んだお話の中にそんな感じのセリフがありました。
ある人は言葉が話せません。
だけど耳がとてもよくて遠くの物音や声も聞くことができます。
だからいち早くいろんな情報や危険などを察知してそれを手話でみんなに伝えることができました。
ある人は足が悪くみんなと一緒に狩りに行くことができません。
だけど料理が上手でみんなにおいしいご飯を作ってくれます。
ある人は体が弱くみんなと同じように働けません。
だけどとても記憶力がよくお話もじょうずなので自分が聞いた話をみんなにわかりやすくお話してあげることができました。
そうやってひとつの社会の中でいろんな力を持つ人と持たない人がそれぞれの力を活かし助け合い支え合って生きているというお話でした。
毎年24時間テレビを観るたびにそのお話を思い出し日本がそんな国になればいいなと思います。
そして日本だけでなくこの地球上のすべての国がそうであることを願います。