ラストはもしかしたら泣いちゃうのかなと思っていましたが、
もしかして 泣いてる・・・?
なんてものじゃなくてしっかり泣いてたみたいですね。
ふたりの涙はとってもきれいだったそうで、私も見たかったなぁって思っちゃうけど(シンデレラも見たかったけど)、読ませていただいたとても丁寧なレポでその様子が実際に自分がその場にいるように目に浮かんできたので、それだけで満足です。
ここからは私自身の話ですが、私もステージで泣いたことがあります。
定演が高校生部員の卒業式を兼ねていた頃は送り出す後輩と贈る出される卒業生の涙にもらい泣き。
亡くなった仲間を偲んで彼女と歌った歌を歌ったときには練習ではまったく歌えず、本番も泣かずには歌えませんでした。
初めての定演のときにはしばらく前から声が全く出なくなっていて、ほとんど口パクしかできなかったのでステージから降りると悔しくて涙が止まりませんでした。
でも自分のことで寂しいとか悲しいとか悔しいとかいうマイナスの気持ちじゃなくて泣いたことってあまりないんです。
今までに3回。
すべて覚えています。
最初は高校生のときの県の合唱祭。
私たちの歌に対して会場から自然に手拍子が起こって、そんなこと今までどの出演者に対してもなかったのに私たちの歌に対してそんなふうに反応してくださる方がたくさんいらしたことが嬉しくて、本番なのに涙が出てきました。
その次は高3のときの文化祭。
私以外の部員は3年生に進級すると同時にやめてしまい(といっても2人だけですが)、私は3年生でただ1人の部員になってしまいました。
やめた2人と違い私は後輩相手でも自分の意見を通すこともなくただ言われるままに歌うだけで、本当は他にやりたいこともあったのに・・なんて言えないまま文化祭に向けて練習を続けていました。
夏休みには他の部活の同級生たちもみんな引退し、放課後の楽しいおしゃべりの輪を抜けて1人部活に向かうのがちょっと辛くて、それでも何よりも歌うことが好きでした。
文化祭当日にはやめていった2人や友達やクラスメイトたちがいちばん前の席で聴いてくれていて、友達と過ごす時間よりも何よりも歌うことを選んだ私を応援してくれる仲間がこんなにいて、こんなに近くで聴いてくれてると思ったら嬉しくて嬉しくて涙が止まりませんでした。
歌いながらあんなに泣いたのは初めてでした。
3回目は前回の定期演奏会直前に参加したアンサンブルコンテスト。
もう何度も参加してる演奏会でしたが母校の高校がなくなり、高校の演奏会の応援ではなく私たちの合唱団単独での初めての演奏会でした。
その初めての定演を楽しみにしていたメンバーの1人がそのステージに上がることなく亡くなり、彼女のためにも絶対に成功させたいとみんなでがんばって作り上げた演奏会でした。
でも、その演奏会を前にして私は一度歌をやめかけてたんです。
自分の歌いたい歌が歌えないとか、自分が歌う意味がわからないとか、ずっと抱えていたモヤモヤが最高に膨れ上がってしまい、歌うことがいやになってしまったから。
きっぱりとやめることを決意した日、定演を楽しみにしながら闘病中だったメンバーが亡くなりました。
歌いたかった彼女がもう歌うことができないのに、歌うことができる私がやめてしまっていいのかと再び悩み始めたとき、テゴマスに出会いました。
ほんとに幸せそうにやさしい表情で丁寧に歌う二人を見たとき、私にとって歌うこととは何だったのか、そのことに気がつきました。
というか思い出しました。
私にとって歌って
歌うことが好き
ただそれだけだったんだって。
歌いたい歌とか好きな歌はあるけれどとにかく「歌う」ということが好きで、どんな場所でも歌が聞こえてきたら一緒に歌っちゃって、歌わずにいるということができないんですよね。
4ヶ月ほどまったく練習に参加せず、復帰してから数回の練習で参加したアンコンで、満足いく出来ではなかったけれど、またステージに立てることが嬉しくて、歌えることが嬉しくて、なんて幸せなんだろうって思ったら泣けてきました。
どんなに歌が好きでもただ歌っているだけでは涙は出ないと思います。
いくら歌が好きでも楽しいことばかりじゃなくて、辛いこともあって、努力もいっぱいして、そういうものの積み重ねがあるから本番で歌えることが嬉しくて涙が出るのだと思います。
そして自分ひとりで歌っているんじゃないことを感じるから。
たくさんの人の協力と応援があり、聴いてくれる人がいるからこうして歌うことができるんだと思うとありがたくて泣きたくなります。
テゴマスの涙と私の涙を比べるなんてずうずうしいにもほどがあるけれど、あの幸せな気持ちをふたりも味わったんだなって思うと、ふたりの思わず泣いてしまった気持ちがよくわかります。
きっとふたりもこの日の涙を一生忘れないと思います。
さあ私もふたりに負けないようにがんばろう。
本番はあさってです。
もっともっとコンサートの余韻に浸っていたいけれどそういうわけにもいきません。
完全に封印とは言わないけれど発声練習とリラックスのために少し歌うだけにして練習、練習!