定期演奏会無事終わりました。
書き残しておきたいことはいろいろあるけれど、ちょうど今朝見たテレビで私たちと同じだ・・・と思ったことがあったのでそのことを先に書きたいと思います。
最近体調を崩され緊急入院されたと報じられたジャズシンガーさん。
大阪のおばちゃんって感じでとっても親しみやすい方だなと思っていました。
その彼女が入院された理由に驚きました。
メチャメチャ元気なおばちゃんと思っていた彼女がそんな家庭の事情を抱えていらしたこと、そしてそのことで体調を崩すほど苦労されたり悩んだりされていたことに。
でも今朝彼女の口からは苦労しているとかしんどいとかいう言葉は聞かれませんでした。
「介護と家事と仕事を24時間コントロールすることができなかった」
「自分のせいであって決して介護疲れではない」
たしかそんな感じの言葉だったと思います。
そして
人に歌を歌ってお母さんと仲良くして息子さんにご飯を作ることが自分にとって・・・(この肝心なところを忘れてしまいましたが)「すべて」とか「生きること」とか「しあわせ」とかそんな感じの言葉だったのだと思うのですが、どれも自分にとって大切なことで決して苦労ではないとそんなお話でした。
この彼女と同じような言葉を昨日の演奏会の打ち上げで何人ものメンバーから聞きました。
メンバーのほとんどが仕事を持っていて、練習に参加するのが大変な人もいます。
家族が病気で看護をしていたり、その家族を亡くされたりした人もいます。
遠方の実家から訪ねていらしたお父さんが倒れられそのまま自分のところで介護をすることになった人も。
受験生を抱えている人もいました。
ご主人が病気で働けなくて自分が一家を支えている人もいます。
仕事で責任のある立場の人もいます。
親と同居である意味楽だけれど別の意味で大変な人。
その逆で核家族なので精神的には楽でも体力的にハードな人。
ほとんどのメンバーが仕事と家事と育児に奮闘中。
その中で趣味としての歌を続けることは家族には迷惑をかけるし、自分は忙しいし、体はしんどいのが本音です。
でも、みんな歌うことが本当に好きで、楽しくてしかたないんです。
歌うことでストレスが発散できたり嫌なことが忘れられるという人もいました。
「みんなに迷惑をかけてばかりだけれど、みんなと歌えるのが本当に楽しくて・・・」
そう涙ながらに話してくれる人も数人。
2年前の演奏会では私も泣きました。
今はいろんな悩みが吹っ切れて何の迷いもなく歌っていますが・・・。
プロのシンガーである彼女に比べたら私たちの悩みも苦労も小さいものかもしれません。
でも歌うことが毎日を元気に生きるための大きな活力になっていることは同じなんだと思いました。
そして歌うことが少しでも誰かの心を動かすことにつながれば嬉しいと思います。
私たちの演奏会は本当にわずかのお客さん(ほとんど身内)だけのささやかなものでしたが、アンケートの回収率が高くてびっくりしました。
皆さんが書いてくださった感想を読ませていただくと、それぞれの心に何かが伝わり、そして何かが残ったようでよかったと思いました。
演奏会が終わりこれでやっと私も春休み。
今まで書きたくても書けなかったことを少しずつ書いていきます。