私の仕事のほとんどは子ども相手なのですが、その中のひとつでメインでやっているのが子どもたちをサポートする仕事です。
つまり何かハンデを抱えている子どもをサポートするのです。
それは何か持病がある子だったり体に障害があったり発達障害だったりします。

自ら望んだ仕事ではなく、たまたま資格を持っていたことで依頼を受けてやっていた仕事から引き続き、なんか成り行きでまかされちゃったようなところがあり、いつも私は消極的でした。

もちろんやりがいも感じているし自分に向いている仕事だとは思います。
でも、今の仕事の場合専門的な知識も経験もまったくありません。
毎日が見よう見まねだったり行き当たりばったりなところもあります。

私には無理だよと思うこともあります。

仕事はやりがいあるけど、こんな私でも多少は役にたっているのは感じられるけど、できることならもうやめたいなと思ったことは一度や二度ではありません。
毎年これで最後、来年度はないだろうと思っているのに年が明けるころになると

「来年度も引き続きお願いします」

と言われ正直落胆したこともあります。



今年は初めて合宿に参加しました。
何かハンデを抱えたたくさんの子どもたちと、サポートする経験豊かな先生方の中でほとんど素人のボランティア程度の私はとにかく緊張の連続で疲れ果てて、もし来年も依頼されても絶対に断ろうと思いました。

夏休みの間もときどきそんな子どもたちと過ごしながら、

この子にとって私がいることでできなかったことができるようになって多少役に立っているのはわかるけど、
私じゃなくてもいいでしょう
私は専業主婦に戻って家族のために家の中のことをいろいろ楽しみながらできるような生活がしたい

そう思っていました。

自分に合った仕事なのはわかっているけど、はっきり言って生活していくためにしかたなくやっているという自覚が常にありました。


でも、２４時間テレビのメインパーソナリティをＮＥＷＳが担当することになり、彼らの口から「笑顔」という言葉を何度も聞き、当日の手越くんを初めとするメンバーや出演者の方々の笑顔を見ているうちに子どもたちから言われた言葉を思い出しました。
支援学級ではなくて少しサポートが必要な子どもがいるクラスに入っていたときのことです。
一緒に校外学習に出かける電車の中で１人の男の子に言われたんです。

「せんせいっていつも笑顔だね」

自分ではそんなこと思ったこともありませんでしたし、そうなるように意識していたわけでもありません。
それなのに私のことをそんなふうに見ていてくれる子どもがいることがとても嬉しくて泣きそうになりました。

あるクラスでは数年間一緒に過ごしたのですが、

「せんせいがいてくれてよかった」
「せんせいがいるから学校にこられる」
「ずっと一緒にいてね」

そんなことを言ってくれる子がいましたし、ときどき抱きついてきては

「せんせいっていい匂い」
「なんか安心する」

なんて言ってくれることもいました。

子どもたちにそう言われることが何よりも嬉しかったのに、それでも子どもたちから離れようとしていた私は、いつの間にか自分が笑顔になれることしか考えなくなっていたような気がします。

誰かの笑顔のためにがんばっている人たちを見たとき、私にもできるかもしれないと思いました。

笑顔っていいですよね。

ＮＥＷＳの中では増田くんがいつでも笑顔という印象がありました。
手越くんも笑顔がかわいいとは思いましたが、常に笑顔かと言うとそうでもなかった気もします。
ただ笑うと最高にかわいいとは思いましたが。

でも２４時間テレビの中では手越くんは常に笑顔でした。
お話の内容によっては真剣な顔になったり切なそうだったり涙を見せたりもしていましたが、またすぐに笑顔を見せてくれて、それを見ると私も自然に笑顔になって、

笑顔っていいなあ

あらためてそう思いました。

今回は笑顔がテーマみたいなところがありましたから常に意識して笑顔を作っていたのかもしれません。

でもそうやって自分が笑顔を見せることで相手も笑顔になる
それを見て自分も嬉しくてまた笑顔になる

それがはっきりわかりました。


私は子どもたちががんばっている姿を見るのが好きです。
一生懸命何かに取り組んで、できるようになって自慢げに見せてくれるのが好きです。
笑っている姿を見るだけで嬉しいです。

だから私は子どもたちがもっともっと笑顔を見せてくれるようにできる限りのサポートをしていきたいと思いました。

子どもたちの笑顔は私だけじゃなく大人たちを元気にさせてくれますから。

そしてもうひとつの仕事、音楽のサポート。

音楽も人を笑顔にしてくれます。
授業として押し付けられるのではなく、子どもたちが心から楽しいと思えるような音楽を子どもたちと一緒に造っていきたいと思いました。

子どもたちの笑顔のために、受身ではなく積極的に向かっていく

このことを今スタートさせたいと思います。

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