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どんなときでも「なんとかなるさ」と落ちこまない。
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今日は図書館のお仕事の日。
最近は除籍する本を選んでいることが多いのですが、破棄すると決めた本でもペラペラとめくっていると気になる一言があったりします。

今日はこんな一言を見つけました。

「世評とか定評、風評とかいうものは、だれがはじめに言い出したかわからないだけに無責任。すべてがデタラメではないが、それらのもののなかにはずいぶんとあてにならないものがあるということを知っておくべき。」

今から40年以上前に書かれた『心のふれあい 愛と友情について』という本(著者は藤田恭平さんという方)の中の「風評と真実」と題した文章の中の言葉です。

著者と同じ中学の同級生で一歳年長のIさんについて書かれたものでした。
著者が20歳前後の頃の話かと思うのですが、久しぶりに会った中学時代の恩師とIさんの話題になった時恩師は彼のことを「あのネコかぶり」と言ったのです。
Iさんは中学時代着物を着て袴をはくような豪傑ぶったところがあったけれど著者は彼のことを根は正直で気立てのやさしい男だと思っていました。
決してネコかぶりなんて言われるような裏表のある人間ではないと思っていた著者は知っている限りの事例をあげてそうではないと主張するのですが、もしも教師たちの間で「Iはネコかぶりだ」という定評があったとしたら定評とか世評とかいうものはずいぶんあてにならないと著者は思います。

読んでいて誰かさんの顔が浮かんできました。

金髪のチャラ男でたびたびスキャンダルで話題になった彼は世間ではそんなイメージなのかもしれませんが「根は正直で気立てのやさしい男」だと私は思っています。
自分に正直で真面目で努力家で愛にあふれたとってもやさしい人なのを私は知っています。
というか私が知る限りでは彼はそういう人です。

「(世評や定評、風評には)まったく正反対の事実がかくれていることもある。人間には一面的な世評や風評ではおおいつくせない複雑な多面性があると知るべき」

という著者の言葉は今の社会にも当てはまります。

ネットやSNSであっという間に風評が広まる今だからこそそのことを忘れないようにしたいと思いました。



ところで図書館でお仕事をしているといつも思うのはシゲちゃんのこと。
シゲちゃんの考えた文章が雑誌に掲載されたり連載になったり本として出版される経緯を多少なりとも知っているので1冊1冊の本の存在がとても愛しくて大切にしたいと思うけれど増え続ける本は一方では減らしていかなければなりません。
もう何年も読まれた形跡のない本、ほとんど手つかずのまま年を経て色あせた本。
そんな本がある一方でずっとずっと昔に書かれたけれど版を重ねて今も読み継がれている本たち。

どうかシゲちゃんの本もずっとずっと残っていく本になりますように。

チュベローズはうちの図書館に入るかな?
その前にまだ2作目以降が入ってないからそっちを先に何とかしなくちゃね。

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